top of page

​中学受験とは

中学校は、高校受験や大学受験とは大きな違いがあります。

普通は、義務教育である中学校には、多くの人が試験を受けずにそのまま公立中学校に入学できます。

 

でも中学受験は、あえて国立や私立中学校の入学試験を受けて合格しなくては入学できません。

そのため、早くから塾に通ったり、受験勉強の対策をしたり、友達と遊ぶ時間がなくなってしまったり、スポーツや家族旅行もあまり満足にできなくなるかもしれません。

 

それでも、中学受験をする人が多いのはなぜでしょう?

中学受験をするメリットやデメリットを考えてみましょう。

理由その1 大学進学に有利

■ 難関私立大学、人気私立大学へ推薦入試で進学できる

保護者の方が、中学受験をさせる理由として最も多く挙げるのがこれです。


私立中学の場合だと、高校、大学と併設されている学校も多く、将来、これらの学校へ推薦入学制度で進学することができると言われているからです。


特に、難易度が高く、人気のある、私立大学などでは、入学者の中に附属高校出身者が多いからです


これらの高校は附属中学も備えているので、将来、これらの私立大学へ進学を考えているのなら、中学から入学しておくほうが有利になります。

  受検に役立つ本  

■ 難関国公立大学への入試対策も万全​

一方、国公立大学や系列大学以外への進学に関しても、私立校や公立中高一貫校が有利です。

私立中高一貫校の最大の特長は、自由なカリキュラムを学校が独自に組めることです。

 

6年間をトータルで考えた指導ができるので、進学校では高2か高3の初めまでに高校の教科書を終わらせ、あとは本格的な大学受験対策の授業へと進むなど、独自の大学入試の対策が取りやすいのです。


中高一貫校では、同じレベルの学力の子たちが一緒になって学び、競い合う環境なので、その結果、大学受験でも難関大に多くの合格者を送り出しています。

■ 高い東大合格実績を誇る私立中高一貫校

超難関大学のうち最も代表的な大学である東京大学(東大)の合格者数を見てみてみると、その大部分を私立中高一貫校が占めています。


毎年、超難関大学に多くの合格者を出している学校は、授業でこなす量が多いのはもちろん、大学受験に対する学校独自のノウハウを持っていて、きめの細かい受験指導が期待できます。


東大対策の勉強法(ノートの取り方から効果的な問題演習法など)が先輩から受け継がれている学校もあるようです。


これらの学校に入学するには、募集人数・入試の難易度からいっても、中学からが有利です。また、高校で募集しない学校もあります。

理由その2 一貫した教育方針の下での指導が受けられる

私立中学校や国公立中高一貫校では、学校ごとに「こういう人間を育てたい」という建学の精神に基づいた教育方針があります。


例えば、私立校であれば「自主自律の精神を育む」、「他者のために尽くす」、国公立中高一貫校であれば「国際社会で活躍できる」、「リーダーとしての資質を持つ」人材の育成などが方針として掲げられていることが多いのです。

授業はもちろん、行事・クラブ活動、生活態度や普段の行動などもこの方針の下に指導されています。

校風と呼ばれる独特の文化やルールがそれぞれの個性的な学校らしさを作るもとになっています。こういった校風や行事、クラブ活動にあこがれて、中学受験を頑張る子も多いのです。

理由その3 人間教育を重視した指導が受けられる​

私立中学では宗教教育を行っている学校も多く、キリスト教系では豊かな人間性、奉仕の精神に基づいた全人教育が、仏教系の学校では建学の仏教精神を土壌とした人間教育が行われています。​


また、授業においては、女子は礼法・作法、華道・茶道を、男子は柔道・剣道などの武道を取り入れている学校もあります。行事やクラブ活動を大事にしている学校も多く、行事はクラスの団結力を高めることを、クラブ活動は友情や自主性を育むことを目的としています。

こうした人間教育は、学校を卒業して社会人になったときに、その真価を発揮します。

「厳しかったけど、良かった。」と実感している卒業生も多いようです。​

理由その4 時代にマッチした授業が受けられる

多くの私立中学では、将来、国際社会で活躍できるよう英語力を高める授業や、また英語以外の語学教育にも力を入れています。

例えば、海外の大学への進学を目指した国際学級を設置しているところもあります。


授業にパソコンを活用したり、大学進学後や社会に出てからも活躍できるようにプレゼン能力、ディスカッション能力を高めるための授業を行うところも増えています。

 

他にもキャリア教育、体験学習、医師を目指すことに特化したコースを設けているとこもあります。子どもたちの未来を考えた教育がいろいろあるのです。

理由その5 最新の施設・設備と豊富な学校行事​

施設の充実には、各学校とも力を入れています。全教室冷暖房完備、全天候型グラウンドやプール、IT端末を使うLL教室、メディアセンター、キリスト教系の学校では、教会などを備えた学校もあります。

 

大学の附属中学の場合、大学の設備を使える中学もあります。

 

最近では、新校舎の建設や旧校舎の改築など安全で快適な施設づくりが盛んななようです。


学校行事はユニークなものが多く、創立当初から続く歴史的イベントやクリスマスのような宗教行事、スポーツイベントなど、その内容もバラエティー豊かです。


スポーツ以外にも、茶道、礼法など、将来役に立つ技術を身につけられる学校もたくさんあります。​

~お子様に伝えたいポイント~

未来を選択できるチャンス!!

今までのメリットは、保護者の立場から見たメリットが大きくて、小学生のお子様には、あまりメリット

として伝わらないかもしれません。

でも、これだけは気づいてほしいのですが、

中学受験とは、思春期を迎える小学生のお子様が、はじめて自分の意思と努力で自分の未来を選択できる

チャンスだということ​です

選択する未来が、医者や研究者を目指して勉強を頑張っている学校生活かもしれない。

可愛い制服を着て、活き活きと過ごす学校生活かもしれない。

海外との交流や体験など、学校行事、イベントにわくわくする学校生活かもしれない。

 

なんとなく中学へ進学して、なんとなく決まった毎日を過ごす未来に疑問を感じたら、中学受験という、お子様の未来をかえるチャンスに、チャレンジさせてあげましょう。

-中学受験 注意して頭に入れておいてほしいこと-

以下に書いたことをもう一度確認しましょう


■親の考えだけで受験を決定せず、必ずお子様の気持ちを確認しましょう


■お子様が自分の意思で受験を決めたら、保護者は必要なサポートに徹するという気持ちで寄り添いましょう。

お子様が自分が主役だと認識してもらうことが肝要です。

​■保護者のサポートで必要なことは、お子様の承認欲求を満たすことです。日頃の勉強への取り組みも含めて、チャレンジしている過程を認めてあげましょう。

中学受験は時間も費用も相当かかります。なぜ中学受験をするのかを親子で確認しましょう。それが志望校選びにも受験勉強の頑張りにもつながります。​

■ 近所の子どもたちと疎遠になる可能性もあります。​

■ 教育方針や学校そのものがお子さんに合わないこともあり得ます。​

■ 受験がお子さんに本当に合っているのか、しっかり確認しましょう。

受験しないというのも選択肢のひとつであることを忘れずに!​

よく出てくる用語
よく出てくる用語
​ちゅうこういっかんこう

中高一貫校って何?

中学校からほぼ無試験に近い形で、併設・連携の高等学校に進学できるシステムを取り、
単独、もしくは連携をして6年間一貫の教育が行われている中学校および高等学校のこと。

大きく種類を分けると

・中等教育学校
・併設型の中貫一貫校
・完全型の中貫一貫校

に分けることができる。

ちゅうとうきょういくがっこう

​中等教育学校

中学校・高等学校の6年間を一体のものとして学ぶ仕組みを整えた学校のこと。
中学校に相当する3年間を前期課程、高等学校に相当する3年間を後期課程という。

​ちゅうこういっかんこう     へいせつがた

中高一貫校(併設型)

同一の設置者が中学校と高等学校を併設して、接続して中高一貫教育を行う学校のこと。
基本的に、中学校の卒業者は無試験で高等学校に進学することができる。
さらに、外部からの高等学校入学希望者に対して入学試験を行うので、新しい生徒が途中で入ってくる環境が特徴。

​ちゅうこういっかんこう     かんぜんがた

中高一貫校(完全型)

高等学校での生徒募集を行わない学校のこと。
中高完全一貫校のメリットは学習指導だけでなく、情操教育やしつけ教育など、
6年間かけて、きちんと計画立てた方針とカリキュラムを進めやすいことが特徴。

しゅうきょう

宗教って何?

神様または何らかのすぐれて尊く神聖なものに関する信仰のこと。信仰とは信じる心。

その教えやそれに基づく行いのことを宗教という。

ぶっきょうけい

仏教系

仏教系とは、おもに信仰する対象を仏様を本尊とし、仏教の教えに基づく教育を取り入れている学校の総称。

きょう しゅぎ がっこう

キリスト教主義学校(カトリック系・プロテスタント系)

世界最大の宗教であるキリスト教の教えに基づいた教育理念を掲げ、運営されている学校のこと。


学校の創設に始まり、管理・運営をキリスト教に関係がある人物や団体が行っており、聖書やキリスト教の考えを教えたり、キリスト教の行事を行ったりして、キリスト教の考えを広めることを目的とした学校を指す。

聖書の授業があったり礼拝がある学校も多く、教えの違いから、カトリック系、プロテスタント系と分けられる。

キリスト教の考えをより所にして、他人を思いやる気持ちや、自分自身を深く見つめる習慣を育むなど、人間教育を柱にした教育指導をしている。

世界中の建築様式や音楽、美術に大きな影響を与えていて、日本の近代建築にも大きな影響がある。


キリスト教主義学校の校舎や建物、キャンパスは、キリスト教の影響を受けた建築様式を持っていることが多く、独自の雰囲気や世界観を持った素敵なキャンパスを持っている。
 

すいせんにゅうし

推薦入試

推薦入試は、小学校の校長先生から推薦状を書いてもらい、面接を実施するだけの入試になる。

一般の中学受験のテストを受けないで、少し早めに募集と試験が行われる。


推薦の対策は、塾で細かく対策を教えてくれる場合が多い。


一見、メリットが多そうにみえるが、デメリットもある。

メリットは、一般入試の難しい問題を受ける必要がないので、推薦の対策をしていれば合格をもらいやすい。

デメリットは、一般入試対策が不足すると、入学後に学力が足らずに、授業に追いつけないということが起こりやすい。

もし、志望校が推薦入試を募集していたら、積極的に利用する方が良いが、必ず入学した後の事を考え、同じように、一般入試の学習もしておくべき。

へんさち

​偏差値って何?

大手予備校や進学塾の模擬試験(模試)などを受けた際、その模試を受けた受験生の中で、自分がどの程度の位置にいるかを計る数値。

 

そのため、集団が変われば、偏差値も変化する。絶対的な数値とはいえず、あくまでも目安として考える数値といえる。

bottom of page