今回は宗教史についてお話します。
日本史における宗教と言えば、仏教を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
他にも、キリスト教、神社や山岳信仰に代表される神道も大事ですね。
なぜ、宗教史、つまり宗教の起こりや伝来、流行りや迫害、政治や社会との受け入れ方を学ぶ必要があるのかというと、美術や政治的なイベントのきっかけになっていることが多いからなのです。
例えば、飛鳥時代、仏教を受け入れるか、受け入れないか、それぞれの主張がぶつかりあって、物部氏と蘇我氏が戦を起こし、蘇我氏のグループの聖徳太子(厩戸皇子)が、摂政になり、四天王寺が建立されましたね。
都を京都に移すきっかけの一つに、仏教の寺院の権力が強くなって、政治がやりにくくなった事もあったり、歴史的なイベントにいろいろ影響していることが多いのです。
さらに、受け入れられた理由も抑えておくと、どのような時代だったのか理解しやすくなります。
例えば、鎌倉時代では、武士は修行によって恩恵を受けられる禅宗を受け入れました。
一方、平安時代では、疫病や災害など庶民には厳しい時代で、ありがたい言葉を唱えるだけで救われるという教え(浄土宗)が受け入れられやすく、あっという間に広まっていったのです。
他にも、一向一揆やキリスト教が迫害された理由や、宗教の世界を表現した神社仏閣、それらと共に広まった祭事や行事も建築物とともに現代まで続く伝統になったものも多いのです。
重要なのは、その時代の人の暮らしをわかっておくことと、いろいろな思いがやがて歴史的なイベントにつながっている。と考えていくことが、宗教史を理解していくことにつながります。
ただ、年表でイベントを順番に覚えていくのは、つまらないから大きな物語で覚えてみると、より理解も深まります。
また、教えを広めた場所が覚えられない人は、地図(白地図)に記入したり、地形について知るというのも効果的です。ぜひ試してみましょう。
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