塾に通う前に知っておくこと
どんな学習方法がいいのでしょうか。
中学受験をすると決めたら、まず考えなくてはいけないのが、集団塾に入って勉強するか、個別指導塾で学ぶか、家庭教師の先生に頼むか、通信教育や参考書などを使って自分で勉強を進めていくかということになります。
一番一般的なのは、塾に入ることですが、塾もいろいろあって選ぶのが大変です。
まず、どんな特徴の塾があるのか見ていくことにしましょう。
進学塾と学習塾の違い。
進学塾も学習塾も勉強を教えてくれる塾であることには違いはないのですが、何が違うのでしょうか。
それは、進学塾は受験をする人対象の塾で、学習塾は、学校の勉強のサポートをする塾と考えたらいいかもしれません。
進学塾が、予習を中心にする学習方法なのに対して、学習塾は復習を中心にする学習方法なのです。
だから、受験を決めたのなら選ぶのは進学塾がいいでしょう。
塾に入るときにチェックしておこう!
一般的に言われているのが受験勉強の開始時期は、3年生の3学期の2月から。
そのころに開始できるように1月の入塾テストを受ける子が多くなります。
塾では、ちょっと早い4年生で習うカリキュラムを3年生のうちから習い始めます。
ただし、塾によっては、内容が前後したり、進め方が全く違うので、各塾の年間カリキュラムを取り寄せて、いつどの時期にどの単元を学ぶのかのチェックをしておくと便利です。
そうすることで、万が一、入った塾が合わなくて他の塾に変えたときの学習の遅れなどをチェックできます。
各塾の公開テストを塾外生として受ける時にも参考にできます。
どうやって塾に入るのでしょうか。
塾に入るためには、入塾テストがあります。大抵の塾はテストの結果でクラス分けをされます。
ほとんどの塾は受け入れがありますが、中には合格しないと入れない塾もあります。つまり、ある程度、学力が必要になる塾もあるということです。
とりあえず、いろいろな塾の入塾テストを受けてみて、今の自分の学力を試してから、入塾を決めるのがいいでしょう。
塾に入る前にできること。
集中力を鍛えておきましょう。
おけいこ事をやってきた子も、初めて集団で学ぶ子も、塾が学校とは違うのは、進学塾生の多くが受験のために勉強をしに来ているという点です。
学習意欲のない子は、どんどん取り残されてしまうので、家庭でもバランスの良い家庭学習を進めておくことが大切です。頑張って中学受験を成功させようと、気持ちを入れ替えて取り組みましょう。
また、入塾テストでクラスが決まると、なかなか上のクラスに入るのが難しいため、入塾前ににネット学習や市販の問題集に取り組んでいる子も多いので、試しにいくつか始めるのもよいでしょう。
手始めは、市販の問題集を解いてみるのがおすすめです。
小学生とはいえ、かなり難しい問題もありますので、かなり力もつきます。
取り組む前と後では、塾に入ったときの問題に対しての向き合い方も変わり、落ち着いて取り組むことができるでしょう。
塾にはそれぞれ得意な分野がある。
塾には、受験校に得意な分野があるところがあります。
自分が候補に挙げている学校の進学率がどれぐらいかチェックすることも大切ですが、志望校の専用講座を設けているところは、学校分析がしっかり出来ているところなので、候補に入れておくとよいでしょう。
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塾(集団)の良いところと悪いところ。
塾は受験に対してのプロの先生が直接教えてくれるので、とても心強くて、いろいろな仲間や友達と勉強ができるので競い合える楽しみもあります。
学校情報や、よく出やすい問題などの分析もされているし、それに沿ったテストが多いので、テストで良い点をとるためには、やっぱり塾で学ぶことが一番良いと思っている人は多いです。
でも良いことばかりではないということも、ちゃんと知っておかなければなりません。
・クラスを決められた時点で同じレベルの仲間と学ぶので、なかなか上のクラスに上がるのが大変だと言われています。知っていることや、わかっていることも、クラスの授業に合わせて進めるので、一人だけが分かる問題を飛ばしてどんどん進めるわけにはいきません。
授業に参加しているだけで、そのクラスで理解できていれば自分は優秀だという気がして安心してしまう子が多くなるのも特徴でしょう。
従って、公開テストやクラス分けテストではなかなか点がとれなくて上のクラスに行けなくなってしまうということも起こります。
それに気が付いた人の中には、塾と併用して個人指導の先生のところに通ったり、家庭教師の先生に頼んだりする子もかなりの確率で出てきます。
そう考えると、塾だけではなく普段から家庭でもしっかり予習復習が必要だということがわかります。
・中学年(4年生)の時は気にならないけど、高学年になると、仲の良かった友達はライバルになります。
お互いを応援し合えるライバルならいいけれど、自分だけ、もしくは友達だけが成績を伸ばしていく場合だってありますよね。
そうなったときには、成績が良かった人は自慢したくなるし、悪かった人は友達を避けたくなったりして、気まずくなったり、仲良しだった友達と仲が悪くなってしまうこともあることを覚えておきましょう。
それを考慮して、塾を決める時は、あえて違う塾を選ぶ子もいます。
他にもいろいろありますので紹介します。
・塾では宿題がたくさん出るので、寝不足になるという子は多い。
・仲の良かった友達や学校の友達とあまり遊べなくなる。
・帰りが遅くなるからおうちの人と夕飯を一緒に食べられなくなる。
・塾の休み時間にお弁当を食べたり、長期休暇時は、昼と夜お弁当の場合もある。
・塾のコースによっては、電車で通わなくてはいけなくなる。
・春休みも夏休みも冬休みも講習に参加しなくてはいけなくなる。
・塾のコースによっては、朝から夜中まで続く場合があって、しんどくても授業についていくため、我慢して通わなくてはいけなくなる場合もある。
・学校の授業が長引いたとき、電車に乗り遅れないように慌てて帰らなくてはいけない。
・大勢の前でわからないところをちゃんと言えないままになって、取り残された感じになったという子も多い。
・病気で塾を休んだら勉強が遅れてしまって、わからなくなってついていけなくなる子もいる。
・塾によっては、休んだ際に補習や宿題などで、カバーしてくれるところもあるけれど、長期間欠席してしまうとなかなかついていくのは大変になる。
このことからもわかるように、塾に入っても安心しちゃいけないということ。
今紹介したような悪いところもちゃんと知ったうえで、それでも塾に入って勉強するんだ!と思えるように気持ちを強く持って取り組まなくては途中で嫌になってしまいます。
家庭でも『何のために受験するのか』『何のために塾で勉強するのか』をしっかり話し合い、目標を見失わないようにしなくてはいけません。
そして、塾を選ぶ場合は、上記のようなデメリットを極力フォローしてくれる塾選びが大切です。
塾に入る前に不安な点などはしっかり質問し、対応してくれる塾を選ぶようにしましょう。
また、塾に入ってから、なんだか自分に合わないなと感じたら早めに塾を変えることも必要です。
学年が上がれば上がるほど塾を変えるのが大変になります。
受験までは長い道のり。
どんな方法が一番良いのかじっくり考えて、自分に合ったやり方を見つけて頑張りましょう。