今日は、学習環境での音について取り上げます。
皆さんは勉強に集中して取り組む際、どのような環境が適切だと考えますか。
・全く音が無い静寂な環境
・ある程度、環境音(風の音や車、電車、飛行機などの交通音)や、生活音(洗濯機や食洗器、掃除機や近所の雑音など)がある環境
・カフェのように、特定の音が聞き取りにくい環境
個人差はありますが、集中して作業に取り組むためには、ある程度環境音がある状態が望ましく、無音状態では作業効率が低下することは、過去の研究で概ねわかっているようです。
私たちの身の回りには環境音がそれなりにありますので,静かすぎると環境音を探そうと却って注意が分散してしまうようです。
そのため、普段の学習環境では集中して取り組むために、注意を散漫にしやすい情報(音楽、話し声等)が耳に入りにくいような、多少の雑音下であると、集中しやすいと言えます。
とはいえ、まだ小さな兄弟がいるなど、家族の会話、テレビやゲームなど等で集中を削ぎやすい環境の場合は、耳栓、ヘッドフォン等で気にならない程度にコントロールしてみましょう。
もう一点、意識しておきたいポイントとしては、人の気配の有無も、実は受験勉強には重要なポイントになってきます。
個人的な慣れもあると思いますが、自宅学習や家庭教師、小人数クラス等で勉強をしてきたお子様の場合、多人数が目に見える環境で集中して取り組む経験が少ないと言えます。
例えば、学校によっては数百人が同時に入るような広大な研修センターやセミナールーム等の施設を借りて、受験するケースがあったり、教室受験であっても数百人が同じ校舎に入り、同時にテストを受けるなど、多数の人の気配を感じながら、人の気配によって生み出される雑音に慣れていないケースが出てきます。
そのため、こうした他人数の気配とそこから発生する雑音に慣れておく必要が出てきます。
大手の進学塾が開催する模試や私立の中高一貫校を会場として、開催される模試(芦研模試等)を利用したり、あるいは、カフェや図書館といった人の出入りが発生するような環境下でも集中して勉強ができるように、あえて、こうした環境で勉強することもやってみましょう。
進学塾に行かれている場合、自習室等が提供されている教室もありますので、こうした人の出入りがある環境でしっかりと集中できる訓練を日頃から意識すると良いと思います。
受験期ぎりぎりのお子様に関しては、鉛筆の音や紙をめくる音などに関しても慣れておくことをおすすめします。
カリカリとスピードのある鉛筆音は、他人が問題をすらすら解答しているという錯覚に陥りやすく、試験中の焦りを生み出します。
また、試験によっては、何ページにもわたって問題用紙がある学校もあります。
ページをめくる音も、実際には、全く解けなくて次のページをめくっているかもしれないにもかかわらず、他人はもう次のページに進んだのかという焦りを生み出します。
当サイトでも試験会場の環境音を用意していますので、有効に活用してみてください。
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