そろそろ各塾から夏期講習の案内が本格化し、どの講座を受けるべきか検討されているご家庭も多いことでしょう。
中には、現状の成績の状況から夏期講習を受けずに、個別に立て直しを図る。という検討をされているケースもあるかと思います。
夏期講習受講は、春期講習と違い、なるべく受ける方がよい講座といえるでしょう。
それぞれの志望校を見据えながら、どのような講習に参加すべきかを検討する必要があります。
志望校が最難関校、難関校の場合は、受講は必須です。
前半期に学んだテクニックの応用を中心に、本番さながらの環境の中で、量をこなしていくカリキュラムが多いため、「苦手分野が多いので、自宅学習でじっくりと。」という量では、とても他の受験生たちに追いつくことはできません。
+αの時間を分単位で捻出し、課題克服につなげる必要があります。
中堅校を志望校としているご家庭は、志望校別の特訓コースが設けられている場合は少なく、テーマ毎もしくは、応用問題の対応力を高めるカリキュラムが多く見受けられます。
そのため、やみくもにすべての教科を受けるという受講の仕方ではなく、短期の講習でも分野毎の対策を取りやすい算数を基本として、その他の教科を合わせていくと良いでしょう。
費用の兼ね合いもあるかと思いますので、その場合は短期的な対策の難しい国語については内容次第で、受けないという選択肢も良いと思われます。
いずれにしても、どこかしら、加点につながらない、抜けが多いなど、ミスをしがちな層となりますので、個別の重点復習で抜けがないようにすることが大切となります。
関西の塾によく見受けられる自習学習では、すぐに講師、チューターの方へ疑問をぶつけ解決する作業に力を入れ、活用すると良いでしょう。
他の受験生の必死で頑張る姿を肌で感じて、刺激を受けるというのも塾ならではの環境となりますので、最大限活用されると良いでしょう。
塾に行かずに受験勉強に取り組んでいる人に関しても、進度の確認やテクニック習得のため、あるいは志望校に合わせて対策を取るためにも、必要な部分については、夏期講習を受ける方が良いでしょう。
ここで、夏期講習を受けない選択をする場合について、考えてみます。
例えば、成績結果で希望のコースに入ることができていないケースや、そもそも夏期講習以前の平常授業の内容もしっかり身についていないなど、問題が山積みとなっている場合などがあげられます。
この状態で夏期講習の受講すると、ただでさえ疲弊しているところに、さらに夏期講習の復習やテストのプレッシャーがかかってくることで、さらに疲弊してくる事を予測し、懸念される場合です。
『重点的に苦手分野の克服のため、これまでの履修範囲の復習に時間を充てたり、何らかの個別対策を検討するために時間効率を最大化したい。』
という考えから、
『夏期講習のように集団であらかじめ決まったカリキュラムを受ける方法では、苦手を克服する時間の確保が難しくなるのではないか。』
と考えることもごく自然なことのように思われます。
もし、夏期講習を受けない選択をした際には、客観的に苦手範囲を分析し、改善する対策を具体的に指導できることや、普段の学習の取り組み方や小テスト、公開テストの学力推移から、適切な指導を得ることが必要となります。
例えば、疲弊の原因となるような不必要な課題や復習はないか。
レベルの合わない問題の対処に不必要な時間を使っていないかなど、客観的に必要な対策を取っているかを振り返る必要が出てきます。こういった検証は、できるだけ6月中に終えてしまい、7月からは具体的な対策へ向けて走れるようにしたいものです。
そして、検証の際、ご家庭だけで考えるのは難しい点もあるため、塾とじっくりと話しあい、何ができるようになっていて、何が期待したレベルに達していないのか、普段の学習の取り組み方と突き合わせながら、取るべき対策の指針にすると良いでしょう。
この段階から、家庭教師に入っていただくケースも多いようです。
6年生は、夏休みが終わったあとの、残り4か月の期間を集中して乗り切るための手ごたえが実感できるような、質と量のバランスに気を付けた取り組みをしていきましょう。
夏が終われば、あっという間に本番がやってきます。
くれぐれも一方的な詰込みで、疲弊した状態で夏を終えるような事のないように、今から、どのように夏を過ごすか、プランを練っていきましょう。
#中学受験 #夏期講習
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