top of page

日常のサイエンス

今日は日常のサイエンスと題して、身の回りで気付く理科分野のアプローチについて、お話します。


具体例として、力学(テコや滑車、秤)について取り上げます。


身の回りで、滑車が使われているものはすぐ見つかりますか?


分かりやすい事例としては、エレベーターがあります。

エレベーターは一般的に「つるべ式」と呼ばれる方式が多く採用されています。


「カゴ」と呼ばれる人が乗る部分と「つり合い重り」がワイヤーロープによって、

「つるべ式」につながっており、巻上モーターの回転速度を制御して、かごを昇降させる方式です。



なぜ、この方法を採用しているか。


なぜ、巻き上げモーターで籠を巻き上げる方法ではだめなのか。



すぐに分かりますか?



ここで理科の滑車の考え方を持ち込むと、ヒントが見えてきます。


たとえば、直接巻き上げるとすると、カゴの重さ(=仮に500Kgとします)が、モーターにかかってきます。

そのため大きな巻き上げ力を持った大きなモーターが必要になります。


しかし、つるべ式であれば、滑車の両端で重さを分散するので、

カゴ側のロープにかかる重さ(250kg)と釣り合い、重りにかかる重さ(250kg)

という具合に重さを半減させる事ができます。


そのため、巻き上げモーターを直接巻き上げる方式に比べると、小さくすることができます。


こういった理科の原理を活かしたアイデアが、身の回りの設備や道具、工業製品に

ふんだんに使われています。


ぜひ、理科分野の学習の際は、学んだ知識(原理や法則)が、身の回りでどのように使われているかを、探してみたり、調べてみたりして、納得する。という体験を数多くこなすと、

近年流行のアクティブラーニングへの学習に対処しやすくなります。


#中学受験 #理科





最新記事

すべて表示

大事なのは「いつ」復習するのか

繰り返し学習が大事なのは、誰もが認めるところだと思います。 また、繰り返し学習には落とし穴があることも、実体験から共感された方も多いと思います。 今回は、それを踏まえて、「いつ復習するのか」をテーマにお話したいと思います。...

中学受験 今できること

『緊急事態宣言』が発令され、コロナウィルス感染予防のため自宅待機を余儀なくされ、中学受験を目指すお子さんにとっては、過酷な状況となっています。 塾の授業やイベント、テストなども中止となっているところがほとんどで、勉強への不安もあるでしょう。...

中学受験 春休みにすること

今回は春休みの過ごし方についてお話します。 春期講習の受講予約をした人も多いと思いますが、実は、春休みは新学年の準備も大切なため、この短い休みの間に受験生はあれもこれもこなすために、しっかりとしたスケジュール管理が必要となります。のんびり過ごしていると、春期講習を受けただけ...

Comments


bottom of page